ブラックミラーシーズン3第2話『拡張現実ゲーム』に関する、ネタバレなしの感想や評価と、ネタバレありの結末や考察を書いています。
目次
ブラック・ミラー シーズン3-2「拡張現実ゲーム」より
基本情報
邦題 | 拡張現実ゲーム |
原題 | Playtest |
監督・ディレクター | Dan Trachtenberg/ダン・トラクテンバーグ |
原作・脚本 | Charlie Brooker/チャーリー・ブルッカー |
主演男優 | Wyatt Russell/ワイヤット・ラッセル |
主演女優 | Hannah John-Kamen/ハナー・ジョン・カメン |
動画配信サービス | Netflix |
ジャンル | 海外ドラマ/SF/サスペンスホラー |
おすすめ度 | ★★★★★★★★★☆(9点) |
エピソード2ストーリー
父を若年性アルツハイマーで亡くし、母との二人暮らしとなった主人公のクーパーは、家に居づらくなり、ある日旅に出る。
世界中を旅し、最後に訪れた地イギリスで、カードのトラブルから金欠となり、帰りの旅券を買うために、求人アプリでとある報酬の良いバイトを見つけた。
それは、開発中のゲームの”テストプレイ”をするというものだったのだが…
ネタバレなし感想・レビュー
VR技術やAR技術は急速に発展して、現在でも既に夢のようなことが実現していますが、さらにもう一歩深い入りしたテクノロジーが、この映画の舞台では実験段階にあります。
それは、脳に直接通信して働きかける技術で、それによってスクリーンやゴーグルを介さず、視界に直接拡張現実を表示するといったものです。
その技術を使って作ったゲームは、まさに夢そのものです。
しかしあくまで”実験段階”。
脳に直接電気的刺激を与えるため、どんな危険が潜んでいるか、まだ100%安全とは言い難い試作段階で、主人公クーパーは高い報酬につられて、新薬の治験のようにモニターとしてプレイします。
テストプレイは当初順調に進み、夢のような技術に興奮しっぱなしのクーパーは、デモ版からさらにベータ版のテストプレイに誘われ、さらに大掛かりな舞台を使って、脳の反応を読み取り”本人が最も怖がる方法”をリアルタイムに生成させるホラーゲームをプレイします。
私は肝っ玉の小さい男ですから、この説明を聞いたあたりで既に、自分ならそろそろ辞めたいと思っていました。
自分の脳にとって一番恐怖を感じる物を、一番嫌な方法で見せてくるなんて、決まったホラー映像を見るのとは比べ物にならない恐ろしさを感じるでしょう。
絶対に耐えられないと思いました。
しかもその映像は、実際に目で見ている現実に、どれがバーチャルの部分なのか分からないように混じって表示される拡張現実なわけですから、敏感な脳を持っている人なら壊れてしまうのではと心配になる、恐ろしい発想です。
クーパーは説明を一通り聞き終わっても、気楽な感じで、オーライと、未体験の感覚に好奇心をくすぐられて、このゲームを始めてしまいます。
このゲームの発想、構造が作り出すこの状況には、ただ気持ち悪くておぞましいホラー映像を見るのとは異質の、なにか心の底からぞわぞわと這い上がってくるような、根源的な恐怖を感じます。
ネタバレあり結末・ラスト・考察・感想
⚠以下ネタバレを含むので視聴前の方はご注意ください。
人間の脳は、強烈なイメージをすると、それはリアルな感覚として実在するように感じます。
想像妊娠などはその最たるものでしょうし、痛みなども、想像力が過敏に働くと、本当に感じてしまうといいます。
ソーニャに刺されるシーン、あれをもし自分が体験したら、絶対に痛みを感じることに疑いありません。
虫も大の苦手です。
きっと私の場合は、大量の虫が出てくることでしょう。
夢でもそういう夢をよく見ます。
他にも、虫などは言葉ではっきりとその恐ろしさ気持ち悪さが説明できますが、言葉では言い表せない、夢の中でだけ通用する、概念的な状況化で、ひどく怖い感覚や、途方も無い嫌な予感みたいなものを感じて、心臓が痛くなるほどの動悸で起きてしまうことがあります。
そういった脳の性格を読み取って、自分にとっての最悪の”恐怖の染み”を現実の視界に作られて、目を閉じてもその感覚が襲ってくる、追ってくるとしたら、これはフィジカルな痛みは感じないはずだから安全だとか、そんなことで無事でいられるとは到底思えません。
物語のラストでは、スマホの電波干渉による事故ということで幕が閉じましたが、たとえ事故が起きなくても、トラウマや恐怖症をほじくるようなこのソフトを使って、多くの人がこのゲームをプレイしたら、物理的な衝撃や電波干渉など一切無くとも、必ず自前の想像の力だけで、何かしらの実害が脳や体に表出するだろうと思います。
筆者が非常に引き込まれたシーンは、主人公の記憶が崩壊し、鏡を覗き込んで自分が何者か分からなくなっていくところです。
鏡にゆっくり近づくたびに、映る顔のあたりが暗くなって、はっきりと見えなくなっていく演出が、記憶がぽろぽろと崩れ去っていく感覚を表しているようで、ゾクッとしました。
まさにブラックミラー 。
またこの作品にもイースターエッグがあります。
一つの妄想ができる仕掛けとして、下の画像を見てください。
ブラック・ミラー シーズン3-2「拡張現実ゲーム」より
見覚えのあるマークが登場します。
シーズン2第2話「シロクマ」をご覧になられてない方は、合わせて視聴をおすすめします。
ここにこのマークが使われていることに深入りして自由に妄想するならば、もしかしたらあの「ホワイト・ベアー・ジャスティス・パーク」と呼ばれる虐待施設は、こういった技術により作られた仮想空間で、あの主人公の女性ビクトリアは、”テストプレイ”をさせられていたのかもしれませんね。
第三話の感想・あらすじはこちらからご覧ください。
ブラックミラーシーズン3第3話『秘密』感想と評価(ネタバレなし&あり)
第一話の感想・あらすじはこちらからご覧ください。
ブラックミラーシーズン3第1話『ランク社会』感想と評価(ネタバレなし&あり)
ブラック・ミラー全シーズン個別記事
『ブラック・ミラー』全エピソードをまとめたページがありますので、こちらから気になる回のレビューもチェックしてみてください。
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